2015.6月例会「行政と手を組んで地域を元気に!」
投稿日:2015/10/23|投稿者:HP管理委員
サブテーマ「北見市の企業支援制度で新事業創出」
第2研修委員会が担当した6月例会は、北見市の財政状況や産業の推移等から少子高齢化、人口減少、事業所の減少など地方を取り巻く厳しい現状を認識した中で、地域を元気にする方策として産学連携、あるいは企業連携など、北見市役所が用意している企業支援制度を活用して企業を元気にすることにつなげていただく例会としました。
第1部では、「地域の現状を知る」と題して、北見市の歳入・歳出や事業所数、就業者数など過去25年を振り返り、傾向を読み解きました。歳入では国への依存度が大きく上昇していること、事業所数が800も減少していること、高齢化に伴い社会福祉費や生活保護費などの民生費が増大している反面、就業人口はどんどん少なくなり、納税義務者1人当たりの所得額も減っているこ とをグラフ等で表しながら、このままでは産業力の低下は免れないことを伝えました。
続く第2部では、産業振興の1つとして「北見市の企業支援制度」について説明し、大学・研究機関との共同研究開発補助、企業同士の連携や販路開拓のための補助制度を紹介しました。 この後、支援制度を実際に活用した㈱ツムラの津村君、㈱システムサプライの辻野君から事例発表を行いました。 津村君からは、道立食品加工技術センターとの共同によるオホーツク産小麦を活用した麺の開発について説明があり、「自分達のノウハウだけでは到底無理だと思っていたことが実現でき、さらに生産者などこれまでになかった“つながり”を持てたことが大きな収穫でした。今後の事業の拡がりも期待できます」といった話がありました。
辻野君からは、「IT企業が農業分野に新規参入することは非常に困難な道のりでした。それを克服するためには目的や地域貢献など会社のビジョンをしっかり創ることが大事であり、目的の実現のために補助金を活用することは大いに有効です」などの話がありました。2人の生の声を聴き、新事業創出というものを身近に感じ取っていただいたのではないでしょうか。
今回は、3月から市役所職員を迎えての勉強会をはじめ、第1部、第2部で担当分けをし、調査や資料作成に取り組むなど多くの時間を掛けて本番に臨みました。 この例会を通じて委員会メンバーの結束力を高めることができましたが、パソコンによる資料作成では特定のメンバーに負担を掛けてしまったことが反省点として挙げられます。
最後に、地方を取り巻く環境はとても厳しく課題は山積しています。 しかしながら現状を憂いていても前には進みません。われわれ青年経済人として、企業を元気にすることが、雇用を生み、所得を生み、人の交流を生み、元気な地域をつくることにつながるのではないでしょうか。
この例会を機に、事業拡大へ向けて挑戦するときには、支援制度を活用していただき、メンバー企業のさらなる飛躍につながれば幸いです。多数のご参加、誠にありがとうございました。